Drake R-4Cの改造

Drake R-4Cを改造してみました. オリジナルでもまだまだ現用機として使えるのですが, 音質がよくないため,検波段以降の回路について再考しました. R-4Cとは 1975年頃発売されていたDrake社のアマチュア無線用受信機で, T-4Cと組合せるとトランシーブ動作ができました. 当時の価格は248,000円でした. Pre-Mixタイプのトリプルスーパーで,最終IFは50KHz. パスバンドチューニング(IF SHIFT),ノッチが付加機能で付いており, 当時の受信機としては,混信対策が万全の受信機でした. この受信機は前期,後期で回路の検討が行われており, 使用部品も異なっているので,中古で手に入れる場合は注意が必要です. 私が所有しているモノは後期版で以下のようなブロックになっています. AGC +- 1N4148 | 2N3877 | | AM DET +- 1N270 | 2N3394 ---+ | | RF MIX 5645K IF MIX 5695K MIX 50K IF | SSB DET | 6BA6 - 6EJ7 - XF - 2N5950 - NB4 - 6BE6 - XF - 6EJ7 - 6BA6 -+- 1N270x2 --+ | | | (Notch) | | MIX VFO | XTAL OSC | | 6EJ7 - 2N3858 | 2N5950 | | | 2N5950 | 2N5953 | | XTAL OSC | 5645/5595KHz | | 2N3394 | | | | 50KHz BFO | | +------- 2N3394 --------------+ | | +--------------------------------------+ | AF AF AF +- 2N3394 - 2N3394 - 40310 - SP 改造について この受信機は筐体が小さい上に電源容量も少なく,大きな改造はできません. 今回,SSB検波をSN16913に変更,AM検波のダイオードを1SS43に変更する事に より音質の向上をはかりました. SN16913による変更は,Drakeの輸入代理店から以前改造キットとして発売 されていたもので,音質だけでなくAGC特性も改善されます. AM検波はショットキーダイオードに変更することで,音質を改善できます. また,IFが50KHzなので高速OPAMPを使った理想ダイオードでの検波を実験しましたが, さらに音質歪みについては向上できます.しかし,前述したように この回路を組み込むスペースがないので,ダイオードの交換のみになっています. 残念ながら,データを取らずに改造してしまったので,定量的な比較ができませんが, 簡単な改造なので,試してみる価値はあると思います. さらにAFアンプ部を使用せずAF GAINボリュームから外部へ出力し,6AU6-6AQ5のアンプに 接続したところ,かなりの音質改善がありました. なお,RF段の真空管を変更して,高感度になったという改造実例もあります. Drake機器についての詳細は,Drake Listを参照ください. AM 理想ダイオード検波回路図 (7KByte) SSBプロダクト検波回路図 (9KByte) SSBプロダクト検波基板の実装 内部(上部)

内部(下部)

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